古屋菜々さんの龍に会う

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こんばんは、小林です☆

ブログをだいぶご無沙汰してすいません。あれもこれも書きたいことはあったのですが、時間が経つのが早すぎて、、、汗;

そんなわけで気が付けば今年もう12月、アステリズムもすでに年内は30日まで無休のマラソン営業に突入しております!!

12月は各ブランドから新作や1点物など多数入荷予定となっており、一年の締めにふさわしいラインナップでお待ちしております☆

 

さて今回はフォルハ アルティスティカの古屋菜々さんが、アトリエ近くにある龍蔵寺というお寺からの依頼を受けて制作した、全長9メートルのオールステンレスの龍が無事に納品設置されたということで見に行ってきました。

先月の某月曜日、東武伊勢崎線の電車に乗ってのどかな風景を楽しみながら加須駅に着くと、作業着を着た古屋さんが車で迎えに来てくれていました!

なんと今回古屋さん直々にご案内頂けることで大変恐縮です!m(__*)m

 

加須駅から古屋さんの華麗なドライビングで5分、龍蔵寺に到着。

入口の立派な赤門に仁王像が立っていて、先ず思ったことが「ごめんなさいw」

正直近所の住宅街にある小さなお寺さんくらいに思って舐めておりました。。

 

 

龍蔵寺は650年以上も昔、1355年南北朝時代に創建された由緒あるお寺で、利根川に棲み周辺住民を悩ませた白竜を教蔵上人が退治した際、その頭があったところに寺を建立したといわれています。

とても美しい本堂の瓦屋根

 

龍の頭があったとされる場所に植えられた大銀杏。本当にメチャクチャ大きいです。

尋常じゃない量のぎんなんが生っていて、木の下には落ちた実が足の踏み場もないほどぎっしり敷き詰っていました。

1本の銀杏の木からこんなに大量のぎんなんが取れるなんてほんと驚きです。やはり龍の生命力が大銀杏に宿っているのでしょうか、、。

 

本堂向かって左手にある樹木葬エリアに向かい

いよいよ古屋さんが生んだ鉄龍とご対面

 

支柱を立てず3次元アールの無数のステンレス線とブレードで組み上げられ、絶妙なバランスで独立するオールステンレスの龍

凄っ、、、!!本当に凄まじくカッコ良過ぎて奮えました!!

もの凄く斬新なのにとても自然な姿で、鉄で作られているとは思えないほどの軽やかな疾走感から受ける第一印象は「風」

どこからやって来たとか誰が作ったとかではなく、まるでその場所で風が龍に姿を変えて出現したような、神秘的でありながらとても自然さを感じます。

 

古屋さんは今回の依頼を受けるにあたり

「龍は誰も見たことないのに、その伝説は世界各地にあり、悪にも善にもなり得る存在。
きっと誰しもが理想の龍の姿を心に持ってる。そんな存在だから、難しい。」と仰っていました。
確かに、龍と言えば?と聞かれて思い浮かぶ姿は皆違うもので、自分にとってはドラゴンボールの神龍がそうですし、翼の生えた西洋のドラゴンを思い浮かべる人もいると思います。
さらに「実在しない生き物ゆえに、物体として作ると辻褄の合わない箇所が露呈し、不様になるのが龍。そんな龍も寺の柱に巻きついてたり、欄間に押し込められていればかっこよく見えるものだけど、今回のご依頼は空間のど真ん中、しかもデカくて逃げ場がない。」と、正解の無い問いに回答することへの不安や葛藤を語っていました。
そしてそんな想像を絶する苦悩とハードワークの果てに、「これが私の龍」と生み出したのは、唯一無二の姿をした最高にクールで、紛れもない龍でした。
本当に感動しました。

こちらの龍はなんと卒塔婆たてにもなっています!僕の卒塔婆も立てて欲しい。。。

これから何十年何百年と、ずーっと先の未来まで残り続けると思うと本当に素晴らしく作家冥利に尽きる誉な事だと思います。

 

菜々さんのサインもしっかりあります☆

 

我らが鉄の女神、古屋菜々さんと龍ちゃん親子のツーショット!!

 

この写真は設置直後に古屋さんが撮ったもので、菜々さんから拝借しました。このアングル躍動感が凄いです!

最高のパワースポットでした!

龍蔵寺 :〒347-0068 埼玉県加須市大門町18−51

東武伊勢崎線「加須」駅から徒歩15分(タクシーで5分)
東北自動車道「加須」インターから車で10分

 

 

そしてなーんと古屋さんの計らいでそのままアトリエを見学させて頂きました!!

ここで龍が生まれ、フォルハアルティスティカのジュエリーも全て作られています。

アジト感があってテンション上がりますね!

菜々さんの相棒の油圧ハンマーのハナちゃん☆ お会いできて光栄です!

 

さらに僕が来ることを踏まえて事前にコークスの炉に火を入れてくれていました!(T△T*)

ハンドハンマーで正確かつリズミカルに鉄を打つ古屋さん

僕もやらせてもらいましたが思うように打てません、、打点が定まらないしハンマーの角度も安定しない、、そしてまず重い。。。30発くらいで腕がギブアップでした。笑;

鉄を打ちつけた反動を利用して振りあげるとか色々コツを教えてもらいましたが、とても難しかったです。

 

熱した鉄を万力と巨大モンキーレンチで挟んだ後、レンチに飛び乗って全体重をかけて捩じる

とてもスリリングな作業に夢中になって写真撮り忘れていました。^^;

柔らかくなった鉄を捩じる感触がすごく気持ちよかったです。

 

ハナちゃん(油圧ハンマー)で鍛造

この日のハナちゃんは油圧の調子がバグっていたようで、僕がやらせてもらったら1発でぺしゃんこになってしまいましたが、古屋さんはそれでも絶妙にコントロールして完ぺきに打ちこなしていました。さすがです!!

ここまでほんの一部ですが、古屋さんの鍛冶芸術の工程の壮絶さと楽しさを体験させてもらって、古屋さんが鉄にはまった理由が分かった気がします。

 

過熱と加圧、切削と研磨を繰り返し繰り返し繰り返し、、全身全霊をかけて生み出だされるダマスカスジュエリー

気高く美しい模様の裏に熱く激しいワークプロセスがあることを想うと、じーんとくるものがあります。

菜々さん、この度はおんぶに抱っこで至れり尽くせりのツアーを案内して頂きありがとうございました!!♪

 

-fin-

だいぶ長くなっちゃっいましたが、ご覧いただきありがとうございました☆笑

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